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本棚に追加✙ 夜の魔法 ✙
そう言う訳で今、僕は屋根の上に居る。
え?どういう意味か分かんないだって?
星の雫を集める為に、屋根に居るんだよ。
え?まだ分かんないの?
物は試し。
じゃあ、見ててね。僕は星に願った。
『星の雫よ、僕の声に従え!僕の鈴の中に集まるんだ』
満月の夜、午前0時0分0秒に僕は月の光の下に居た。
月光が、僕を包む。
僕は声を張り上げ胸を張り、首の鈴を満月に照らした。
光の筋が波のように、のたうつ。
僕の首輪の鈴に、まとわりつくように光の波はゆらゆら揺れた。
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ミケ子は言ってた。
『鈴の中って、がらんどうでしょ?で、その中の丸い金具が
ころころ転がって、音を立てる。』
ウンウンと僕はうなずいた。
『星の雫はその鈴の中の丸い金具に集めて、まとわせるの。
時間を間違えちゃダメよ。その時間だけ星の雫が幸運を呼ぶ猫の声に、
従って、夜空から落ちてくる。怖がらないで、動かないでね』
『そうしたらその鈴の中の金具が、月の様な金色になるわ』
『鈴じゃなくて、金具?』
『集めて!成功すれば魔法が使える。人になれと月に祈りなさい』
##
空から落ちてきた星の雫が、首輪の周りの光の波に跳び込む。
光の波は星の雫をまとって鈴の中に入った。
いくつもいくつも入る。
鈴の中の金具にまといつき、金具は月の光を放った。
『わ!』
見た事も無い凄い光。
―ーー動いちゃダメよ。その声を思い出し、僕は4本の足を踏ん張る。
首輪の鈴が光ってる。
落ち着け、落ち着け。
鈴の光が弱まり、代わりに中の金具が金色の光に定着した。
僕の鈴の中に小さな月が出来た。成功だ、魔法を使える!
『月よ、人間になりたい。僕を人間の男の子にして‼』
首輪が光った、首輪の鈴の中の金具ごと鈴が光る。
光は僕の体全体を包む。
僕は魔法を使った。
もの凄い光が僕を包み、消えた時。
僕は人間の男の子に、なっていた。

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