カレーなるバーモント

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揉めている間に玄関のドアが開く音が聞こえた。 「ただいま〜、可憐帰ってるのー?」 やばい。母親が帰って来た。どうしよう?妖精はきっと母親には見えない。早く撤退して欲しいのに言い争うわけにもいかなくなった。 「ねえ聞いてよー」 母親がリビングに入って来る。買い物袋をぶら下げて、かなりの大荷物だ。 「お母さんどこかでカレー落っことして来ちゃったー」 びっくりしてカレーの妖精と目を合わせた瞬間。ヤツは消えた。別れの挨拶もできぬまま。 終
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