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「ハハハ!カレンはせっかちさんデスネ。カレーはすぐにできマスヨ。お腹が空いたアルか?」
「いいから!早く!」
キッチンで一人でしゃべってる姿を両親に見られるわけにはいかない。二人が帰宅する前に早いとこ退散してもらいたい。
「わかりまシタ。はい、これがカレンのカレーデス」
妖精は一瞬で目の前のテーブルにカレーを出した。
「おぉっ?」
出した。文字通り出したのだ。どこからともなくカレーが出てきてテーブルに乗っている。
「嘘だ、これどこから……?」
「ワタシ、カレーの妖精デス。カレーなら自由自在」
得意げに胸を張る妖精に一瞬戸惑ったけど、散々宙に浮いてる姿を見せられた後だし、今さら気にしてもしょうがないかと諦めてスプーンを握る。
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