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当時、プロフィールも設定だと勘違いしてた。プロフィール画像は、商業利用可能な、実在しない人間の顔画像だ。AIが作成してくれるサイトで作っている。
万が一似た顔の方に迷惑がかからないよう、しっかり画像は加工している。
「うーん、プロフィールも含めて、創作のつもりだから、大丈夫だよ」
「あのさ。ネットの一部で、オッサンだ。騙されたって、書かれてるぞ」
「小説に性別や年齢は関係ないさ……」
「あそこまで、SNSで大学入試、高校入試、学校生活を、つぶやきで書いておいて、それは通用しないって!」
「そうか。おい、須川 《すがわ》。どうしたら良い?」
「アカウント即刻削除。あとは完全スルー。授賞式の動画、再放送ゼッタイするなよ」
小説投稿サイトの運営さんや、SNSの運営さんはパスワードは他人に知られないよう規約にある。
急いでいたので、須川 《すがわ》 大平君に、電話でパスワードを知らせる。規約違反だ。
その日のうちに、小説投稿サイトとSNSの七瀬 夢子は、アカウントが消失した。
小説投稿サイト、SNSでの仲良くしてくださった方々は、事情を知らないらしい。
「あの子がいなくなった」
心配して複数の方々が、書いてくれている。皆さまに惜しまれつつ、小説投稿サイトもSNSも引退したのだろう。
他方、赤丸ケーブルテレビは、トラブルもなく無事廃業した。本に掲載された受賞作は、ほぼ永久に残るはずだ。(完)
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