たかし君

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たかし君

 吉岡はまだ仕事の疲れが残っていたせいだと気を取り直しオッカンの宿に戻った、 門の上のシーサに軽く会釈して玄関まで行くとお客の手荷物を整理している比喜婆さんが見えた、「ただいま、」 お婆さんは顔を上げると「まあ、まあこれは、これは お元気そうで・・」 日に焼けた深い皺で笑顔を作ると「お帰りなさい、吉岡さん、・・」 「忙しそうですね!・・」 「今年は去年の二倍働いているサー・」 「今年は賑やかそうですね!」 「奥の食堂に吉岡さんの好きなミミガーの酢の物とイカの料理が用意してあります、どうぞ召し上がってください・・」 食堂も2年前より広くなってテーブルも増えている、イカの料理の横の家族連れのテーブルにはさっき海岸で逃げて行ったカニの一族が大皿の上に山盛りになっている・」 小学生位の子供がうれしそうにむしゃぶりついてそのカニを食べている、 「たかし、みっともないからもう少しゆっくり食べてくれない、・」 お姉さんが困った顔で小声で注意している!たかし君は聞こえないらしく夢中になってかじりついている、 「自分で採ったカニは美味しいわね! お母さんは元気にカニを食べている息子が頼もしく見えるらしく少し誇らしけげに微笑んでいる。・ 「ガニガニガーニ、・」 たかし君はカニと戦っているらしくその顔は戦闘モードになってかじりついている、 「ガニガニガガガ・・」 たかし君は東京の学校でクラス替えがあった時、1週間休んだ為にクラスに馴染めずに一学期を過ごしてしまい、お母さんは心配になってここに連れてきたと言う事でした、 パートで働いて貯めた貯金が無駄になってないようでここに来て良かったとお母さんは 隣のお父さんに話しかけている、 お父さんは釣りマップを見ながら頷いている 「そうだね!」 「そうだね!」 小学生はお母さんの為に戦っているお母さんという女王陛下の為に忠誠を尽くしいるのだ! 女王陛下の家来であるから当然家来が仲間が必要である 小学生は忠誠を誓う同士が必要なのであります! たかし君はオッカンの宿でロシナンテとサンチョパンサ、同士と家来を手にいれたのです❗
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