1-1.木の風使い

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「それにしても、なんでアイツ、こんなとこに呼び出したんだ……?」 ここ、旧特別棟は講義で使われていないため、辺りには木々が生い茂り、整備が行き届いていないことが分かる。 鮮やかな緑色が建物を覆う。 まるで森だ。 大学生活でこんなところに足を運ぶなんて思ってもいなかった。 約束の時間までまだ時間があるといえど、残りの待ち時間を過ごすには退屈すぎる場所である。 退屈すぎて、睡魔が襲いそうだ。 目を覚ましに一回コンビニでも行こうか?と爽介が去ろうとした時だった。
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