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「プログラム三十二番。美和大学附属中・高等学校」
「ゴールド金賞」
全身の肌が粟立って、胸の奥からかぁっと熱くなる感覚。
金賞。
二年間目指していたものが、初めて手に入った。
キャー!と歓喜の声が会場を包む。
「琴!」
「楓!私たち、ようやく」
夢じゃないよね?と確認したくなった。
中等部最終学年にして、遂に金賞を獲ることができた。
「続きまして、来る八月二十五日に行われます、中国大会への推薦団体を発表します」
支部大会への推薦団体が発表される。
あぁ、そうだ。金賞団体の中から選ばれるのなら、今年は自分たちにもチャンスがある。琴はもしかしたら、と期待しながら聞いた。
が、美和大学附属の名前は呼ばれなかった。
「来年は支部大会に行こう」
今度こそ本当に、支部大会へ。
新たな夢を掲げて中等部最後のコンクールは幕を閉じた。
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