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「……なんで?」
「先輩に向かって何で?はないんじゃない?」
「そうそう。お前も食う?この唐揚げ美味いぞ。」
ファミレスで二人を待ち受けていたのは音羽と昇流だった。
先に注文を取っていて、昇流はミックスプレートをがつがつと貪っていた。
混乱する爽介と対照的に佳貴は落ち着いていた。
その理由は簡単なものだった。
「僕が呼んだんだ。」
「佳貴が?なんのために。」
「爽介を励ますために。」
「……別に落ち込んでねーよ。」
ふい、と視線を逸らす爽介を見透かすように「そうかな?」と佳貴は問う。
「今日は散々だったじゃないか。」
「悪かったな!」
「えぇ、今日は酷かったわ。」
「なっ⁉音羽先輩までそんな。」
佳貴だけでなく音羽にまで酷評されて爽介はショックを受けた。
そんな爽介を見透かしたのは昇流だ。
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