4-1.一番かっこの行方

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「……なんで?」 「先輩に向かって何で?はないんじゃない?」 「そうそう。お前も食う?この唐揚げ美味いぞ。」 ファミレスで二人を待ち受けていたのは音羽と昇流だった。 先に注文を取っていて、昇流はミックスプレートをがつがつと貪っていた。 混乱する爽介と対照的に佳貴は落ち着いていた。 その理由は簡単なものだった。 「僕が呼んだんだ。」 「佳貴が?なんのために。」 「爽介を励ますために。」 「……別に落ち込んでねーよ。」 ふい、と視線を逸らす爽介を見透かすように「そうかな?」と佳貴は問う。 「今日は散々だったじゃないか。」 「悪かったな!」 「えぇ、今日は酷かったわ。」 「なっ⁉音羽先輩までそんな。」 佳貴だけでなく音羽にまで酷評されて爽介はショックを受けた。 そんな爽介を見透かしたのは昇流だ。
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