4-1.一番かっこの行方

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「コンバート。大丈夫な気がしてきました。」 昇流に対して爽介はハッキリと言い切った。 しかし、すぐに「ただ……」と続けて、困った顔をする。 「もう一つ、苦手なことがあるんです。」 「人に合わせる事かい?」 ドリンクバーで汲んだレモンティーを口にした佳貴が図星を刺すように言う。 爽介は「何で先に言うんだよ。」と目で訴えた。 「人に、合わせる……か。」 昇流は爽介の弱点を反芻した。 そして、視線を音羽の方に向ける。 「そのあたりは音羽が一番苦労してきたんじゃないか?」 「……えぇ。そうね」 「何か、あったんですか?」 心当たりがありそうな音羽に爽介が食いつく。 しかし、口を開いたのは昇流だった。
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