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「コンバート。大丈夫な気がしてきました。」
昇流に対して爽介はハッキリと言い切った。
しかし、すぐに「ただ……」と続けて、困った顔をする。
「もう一つ、苦手なことがあるんです。」
「人に合わせる事かい?」
ドリンクバーで汲んだレモンティーを口にした佳貴が図星を刺すように言う。
爽介は「何で先に言うんだよ。」と目で訴えた。
「人に、合わせる……か。」
昇流は爽介の弱点を反芻した。
そして、視線を音羽の方に向ける。
「そのあたりは音羽が一番苦労してきたんじゃないか?」
「……えぇ。そうね」
「何か、あったんですか?」
心当たりがありそうな音羽に爽介が食いつく。
しかし、口を開いたのは昇流だった。
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