4-1.一番かっこの行方

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全くタイプの違う、二人。 それでも合わせられる、合わせることを音羽は習得した。 その秘策が爽介には気になって仕方なかった。 自分も、同じようにできるなら。 そんな気持ちで話に食いつく。 「背中を、完全に預けたの。」 「背中を?」 どういうことだ。 物理的なものか?と爽介は首を傾げた。 そんな様子をみた音羽は慌てて「あ、もちろん比喩的な意味よ。」と捕捉の説明をする。 「とにかく信じた。何があってもこの人の表現なら、大丈夫だって。」 由奈の表現は誰よりも優れている。 それは楓も認めていたものだ。 そうなれば、信じてすべてを授けるつもりで演奏する。 そうすればきっと大丈夫だと音羽は確信していた。
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