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「あぁ、そうだ、もう一つ言おうと思ったことがあったよ。」
「もう一つ?」
「そのスティック。」
「これか?」
付け加えるように、指をさしたのは爽介の鞄からはみ出たスティックケース。
爽介も思わず視線をそちらに送る。
しかし、何故そのスティックの事を指されたのかは見当がつかずに首を傾げた。
「材質調べておきなよ。面白いことがわかるかもしれないよ。」
「材質?……気が向いたら調べておく。」
琴から貰ったスティックの材質に何かが隠されている。
気が向いたらとは言ったものの、気になったから、爽介は調べてみることにした。
琴がこのスティックを爽介に渡した意図、そして、曖昧だった言葉が確信に変わった。
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