4-2.風使いを救う魔法

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「どうやったらこんな演奏になるんだろうな。」 勿論いい意味で。 自分に、この演奏ができれば。 合わせる事に関して、ずば抜けている琴の演奏がしたかった。 学祭のシングシングシングで爽介がドラムを好きに叩いたように、楓にも好きに、楽しく演奏して貰えれば最高だ。 それこそ、この録音の琴と楓のように。 何度も何度も、録音を巻き戻して同じ箇所に耳を澄ませた。 「おい、星見。早くしろ」 「え?」 準備室のドアが開き、楓に呼びかけられてハッとする。 「合わせだ。」 「あ、すみません。」 もうそんな時間だったのか。 何度も時間を戻していても現実の時間は進んでいる。 爽介は、すぐに楽器を用意して、合わせの準備をした。
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