4-2.風使いを救う魔法

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合わせが終わり、楓は早々に楽器を片付けていた。 まるですぐにこの場から離れたいかのように。 「佳貴ごめん。今日は先に帰る。」 「あぁ、分かったよ。」 部室の外は雨が降っていた。 土砂降り、とまではいかないが、季節柄風邪を引きかねない冷たい雨には傘が必要であった。 ビニール傘越しに見える楓の背中はいつもより、ほんの少し小さく見えた。 それから暫く歩いて到着した場所は少し大きな白い建物。 あぁ、やっぱり。 ある程度察しがついていた。 楓の行先。 病院だった。
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