4-2.風使いを救う魔法

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約束の二日後。 午前の講義を終え、爽介が部室に来た時には楓が既に楽器を準備していた。 「早いですね。」 「まぁな……。」 声を返されるが、視線は向けてもらえない。 お互いにどこか居心地が悪い。 以前までは、仲は悪くともこんなことはなかったはずなのに。  少しして、楽器を組み立てて、音出しをある程度した楓がふいに爽介に声をかけた。 「準備室で、するか?」 「え?」 「楽器移動するの大変だろう。」 「あぁ、それもそうですね。」 珍しく気を使われる。 いや、自分のために合わせをしてもらっているから、楓が気を遣うのも無理がないのかもしれない。 それから直ぐに、楓は楽器と楽譜を持って準備室に入った。
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