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「えと……もしかして」
「うん!そうだよー。彼が小早川君」
「どうも、初めまして。いつも野乃華がお世話になってます」
野乃華の彼氏である小早川は、そう言って初対面の爽介たちに握手を求める。
イケメンで楽器が上手いと野乃華から聞いていたが、醸すオーラが爽やかでしかなかった。
「こちらこそ」
少しだけ緊張気味に握手をした。
「さて、一回集合しなきゃいけないから、行ってくるよ」
「あれ?演奏順後の方じゃなかったの?」
野乃華が別れを惜しむように問う。
「部全体で一回集まるんだよ。けど、野乃華の演奏は聴くから」
国立大学からは、今回、二チームが出場していた。
プログラム一番の打楽器アンサンブルのメンバーの士気を高めるためにも、一度団全員で集合するそうだ。
流石、全国大会常連校と言ったところか。
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