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野乃華が礼を言うと小早川は立ち去ろうとした。
「小早川君」
「ん?」
野乃華が最後に何かを言いたそうに引き留める。
小早川は振り向き、野乃華の大きな目を見る。
「絶対、負けないから」
そう言った野乃華の声、表情、瞳は、爽介たちは勿論、小早川ですら初めて見るものだった。
そんな野乃華に少しだけ驚きつつも、小早川はすぐに笑顔を見せた。
「楽しみにしているよ」
絶対に負けられない。
それぞれの思いは全て五分間の演奏に託される事になった。
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