4-3.オーバーラン

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琴が居なくても演奏は聞いていた。 一作曲家として、自分の曲がどのように奏でられるのか、見たかった。 結果こそ、タイムオーバーだったが、その原因となった箇所が一番印象的だった。 勿論、良い意味で。 「私の曲を素晴らしく仕上げてくれて本当にありがとう。感謝しているよ」 「ありがとうございます」 もう一度、改めて礼を言うと、今度は二人とも素直に、笑顔を見せた。 「あぁ、もちろん。他のメンバーにも伝えておいてね」 「はい」 そう言って、明は会場を後にした。
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