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私の両親は実の娘よりも自由に使えるお金の方が大事なのは間違いがなかった。私が泣こうがわめこうが傷ついても死にそうになっても平気だった。イヤむしろ嬉しそうにニッコリと笑った。私は生まれた時からずっと見ているのだから間違いない。
きっと今日もいつものように身体中のくぼみに色々な物を入れられて私の身体から色々な物を出して喜ぶのだろう。身体中の出っ張りをいじくり回して終わる事のない拷問だろう。ヒゲの生えたおじさん達が私の股に頭を埋めてチクチク痛いのは朝が来るまで続くんだ。私は全てを背負って今。
私は小さな頃からずっと考えていた。
(馬鹿になってみたら楽になるのかもしれないけど、馬鹿になった方がいいのかな。)
この世に生まれ落ちた時から、
(もう居なくなってしまいたい。)
と、思い続けて来たのに何故それが今なのだろうかと不思議だった。私はいつも明日を願っていた。
私の居場所は家には無く学校にも無くて、イヤになる事ばかりだった。
もう今日が終わりでいいと私は思ってカバンにナイフとヒモを入れて家を出た。
私の物語は終わるんだ。それがなぜ今日なのかはわからなかった。今までなぜ耐えて来たのかわからなかった。でももう耐えられないんだ。砂を噛むような焦燥を感じた。
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