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「だが、まだ娘たちは中学生だ。無理はさせれん。」
『重々承知していますよ。だからこそ、僕は彼らに賭けてみたいんです。今の彼らがどこまでやれるかを。もちろん、万が一の時は僕が出ます。』
「了解した。では、切るよ有瀬くん。」
……本当はしたくないが、呼ぶか。
―その後―
オレと二菜は、現cans副社長の三樹の父さんに呼ばれて本部ビルに来ていた。そこで明かされたのは…
「「ええっ、[リバイアサン]がゲーム管理フィールドから脱走した!?」」
「すまない…私の不注意が招いたんだ。そこでキミたちにお願いがしたい。どうか…奴を止めてくれ!手段は任せる!」
「……任せてくださいよ!オレたちはゲームを楽しむ、そのために…ゲームを悪用する奴らは許せませんから!」
「新太、多分そいつ…いままで私たちが戦ってきた相手とは勝手が違う。気を付けないと大変だよ。」
「大丈夫、オレたちには蓮たちとはちょっと違う仲間がいるだろ?そいつらと協力すれば怖いもんなしだぜ!」
……[リバイアサン]、一度だけ10から聞いたことがある。freesの人たちが元々〈リアル×VR〉っていうゲームでイベントボスとして企画されてた高難度モンスターだよ。軽口叩いてる余裕は……ないよ。
―一方、遊真たちは―
「…やっと終わった。ぉぅぅう…もう頭過労死してる。」
「帰って横になりたいですぅ……」
あれから五時間……席を立つこともなく黙々とテストを受け続けたオレたちはそれを終えるなり机にべたーんと顔をつけた。
「ん………新太からだ。もしもぉし……」
『おいおい遊真、お前どうしたんだよその声!ヘロヘロじゃねぇか!』
「いやぁぁ…テストキツくってさぁぁ……」
『えっと……今から大事な話がしたいんだけど。』
「いいよぉぉぉ………今から帰るとこだからぁ。」
……冗談抜きで本当にコイツ大丈夫なのかな?頭過労死してるとか遠くで聞こえたのは気のせいかな?
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