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―その後・喫茶エルルゥ―
オレは志愛と割り勘で近くの喫茶店に来た。さすがにお互い帰って飯を作るのはごめんだったようだ。
「で、遊真くん…一ノ瀬さんからの話って何だったんですか?」
「実はさ、[リバイアサン]っていうヤバイやつがゲームマスター的なやつの監視を破って街中で暴れてるかもって。」
「[リバイアサン]って、確か姉さんが昔やってた〈リアル×VR〉っていうゲームでボツになったボスモンスターじゃないですか!」
…待って、何で知ってんの?そんなこと。オレ初耳だよ?
「へ、へぇ…そんなヤバいやつなんだぁ……どうにかしないとヤバいだろうがぁぁぁぁぁぁぁ!」
「落ち着いて遊真くーーーーーーん!」
とりあえずオレは頼んであったブラックコーヒーを一口飲んで一息付いた。
「[リバイアサン]って確か神話に登場した海蛇のでかいやつだよな?ってことはさ、オレたち今度海行くだろ?……出くわす可能性あんじゃねぇかおいいいいいいいいいいいい!」
無理でした、落ち着けるわけありません。
だって…新太からあのあと送られてきたファイルには[体長15メートルクラスのボスで単体・範囲攻撃全てを細かく使い分ける。物体が浮くことができる場所ならどこでも高速活動可能]とか書いてあったんですけど!
15メートルって1500センチメートルじゃねぇか!ふっざけんなよ、オレ10人分のデカさ誇るやつに立ち向かうってか?
あの世界で確かにこれと張り合えるほどヤバい敵と戦って勝ち納めしたけど、今回のはセオリーが仕事放棄するだろぉ!
だからって野放しにしたら危ないのは重々承知してる。とにかく足止めとか…それこそ致命傷ぐらい追わせないとダメだよね~ぇああああああこんちくしょう!何でこっちに戻っても難題降ってくんだよ!
「と、とにかく頑張ってみましょう、遊真くん!」
「お前のその自信はどこからくるんだ、一体。」
それ半分オレにください。冗談抜きで自信喪失しかけてんだけど!
~奇跡のタッグへ続く~
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