リバイアサン

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リバイアサン

―2026年7月31日、新太の家― 『もしもし、新太。こんな夜遅くにどうしたんだよ。』 「実はさ、今〈ARライブズ!〉で夏限定イベントがやっててさ!オレ、他の友達と一緒に回る約束してるんだけど、遊真もどうかなって?」 『えっ、いいの!?……じゃあさ、オレの友達も連れてっていいかな?』 「もちろんだぜ!人が多い方が、イベントごとは楽しめるもんだしな!それじゃ、来週の日曜日にしようぜ!」 『うん、分かった!友達にはそう伝えておくよ。』 …未だに林間学校で二菜に告白された時のドキドキが忘れられないよ!そんな状態で海に行くだなんて…いくらクレイジーをモットーに生きるオレでもキツいものがある気がする。 「あ、もしもし二菜?起こしちゃったならごめん、ちょっといいかな?」 『ちょっとくらいなら……いいよ。もしかして、来週行く海のこと?』 「うん、実はさ…もう二人くらい増えることになったんだ!オレの友達が来ることになったんだ!」 『前言ってた“長旅遊真”くんのこと?』 「うん!でもあいつ大丈夫かな?ARのゲームほぼ未プレイって言ってたけど…」 『その代わりにVRゲームですごく活躍してたんでしょ?多分、感覚でやると思うから心配ないんじゃないかな?』 二菜はいつも通りの落ち着いた感じの声で喋っていた。しかし、新太と一緒に出掛けるということもあってか、どこかテンションが高そうな感じでもあった。 「なるほど…じゃ、本当に起こしちゃったならごめん!おやすみ、二菜。」 『うん…おやすみ、新太。』 思い返してみれば、オレが女子と話すきっかけって、二菜と仲良く接するようになったからなんだよな。って考えたら、好きとは違う意味で特別な存在なんだな、二菜は。 ………夏の暑さでやっぱりオレの脳内がますますクレイジーになっちゃってるよ!てか、女の子のこと考えるなんてらしくないよね一ノ瀬新太! ひとまず寝よう!じゃないと落ち着かないんだってーーー!
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