春休み(1)

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春休み(1)

 季節は3月末日。  俺は暖かい午後の日差しを浴びながら公園のベンチに座っている。  公園ではまだ小学校にも上がらない位の小さな男の子と女の子がボールを蹴りあって遊んでいる。その様子を母親だろうか笑顔で見つめている。  少し左へ顔を向けると二人の男の子が砂場で砂の山を作っている。その後ろで腕を組んで母親らしき二人組が笑顔で話をしていた。  俺はそっと目を閉じ精神を集中する。  13、14、15と数を数えると(まぶた)の裏がキラリと光る感じがする。  俺は心の中で能力発動と言いそっと目を開ける。  黒縁のメガネ越しに目の前の親子を見る、母親、男の子、そして女の子。  女の子の周りにはフワッとピンクいオーラが見える。  次に少し左へ顔を向け母親そして男の子を見るがオーラは見えない。  俺は精神集中を止めリラックスする。  なんだろ、この能力は。  俺は精神集中すると特定の人物だけピンクいオーラが掛かる事がある。  一番最初に気づいたのは小学校の時だが、正直あまり気にした事はなかった。  そして、中学校に入り1年の夏休み明け授業中ぼぉーとしている時にそれは現れた。  クラスのあちらこちらからピンクいオーラが発せられた。  最初はメガネの曇りだと思いメガネを外しハンカチで拭いたがやはりオーラは見えた。  しかし、ふっとした瞬間にそのオーラは消えた。  俺はこの変な現象がなんなのか知りたくなった。  まず最初にどうやったらオーラが見えるようになるかを研究した。  そして目を閉じ集中して時間が立つと(まぶた)の裏が光る感じが発動条件だと知った。  最初は30秒程かかったが、今では15秒程で発動するようになった。
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