はじまり(1)

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はじまり(1)

 新学期が始まった。  俺は自宅から学校に向かいながら今日から中学3年生か、誰と同じクラスになるかなと考えながら歩いた。  俺は学校に着くと下駄箱の前に掲示板が設置してあったので、俺は新クラスと名前を確認した。  教室に入るとすぐに男性教諭が入って来て始業式があるので体育館へ移動した。  今年もここからスタートするのかと考えていたが、校長から新任の紹介があったので俺は好奇心で壇上に向かって能力を発動した。  うーん、やっぱりオーラがある新任女性教諭なんている訳ないよなと思った。  始業式が終わり教室に戻ると黒板に座席表が張ってあり俺は一番後ろの席に座った。  俺は一番後ろの席になる事が多かった。  理由は身長が他の生徒より少しだけ高い為、俺の後ろの生徒が黒板が見えない事があったからだ。  今身長は171センチを超えている。  俺は後どれだけ背が伸びるか楽しみにしていた。  やはりバスケットボールをやるなら少しでも高い方が有利だからだ。  席に座ったまま周りを見渡した。  2年生の時と同じクラスのやつもいたが、大部分は初めての生徒が多かった。  「よお伊藤、又一緒だな」  そんな言葉を掛けてきたのは1、2年の時も同じクラスだった川原だった。  川原は俺と同じバスケットボール部で汗を流す仲間だった。  俺は川原と腐れ縁なのかと思い「ああ、今年はバスケ頑張ろうぜ」と笑顔で答えた。  俺はあと1年楽しい中学生活が送りたいと思った。  教室の扉が『ガラッ』と音と共に開き男性教諭が入ってきた。  そしてホームルームが始まった。  話の内容のほとんどが受験の事で、俺は自分の頭が良くなくその話に興味がなかった。  俺は恒例となっている学校初日の能力を発動させる。  ゆっくりと左側から男女問わず見ていく。  そして、右前を見た瞬間俺は瞬きをするのを忘れる位見つめてしまった。  『いた!』オーラを持っていない女子を学校で初めて見つけた。  俺は一度黒縁のメガネを外しハンカチでメガネを拭いて掛け直し確認した。  間違いない、彼女はオーラを発していない。
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