交通事故

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「おい!あんた、大丈夫か?」俺が夜、バイトを終えて帰っている時にそれは起こった。目の前で20歳前後の若い女性が車に跳ねられたのだ。幸い息はまだあったので、うなずくことはできたのだが、とてもフラフラしていた。俺が病院に電話しようとすると、驚いたことに、女性は俺の腕を掴んで、途切れ途切れの声で「電話を掛けないで下さい、お願いします。」と言ってきたので俺は何でだと聞くと女性は「私はもう生きる価値がない人間です。」と言ってきたのだ。俺は胸が熱くなった。「あんたのような綺麗な女性はまだ十分生きる価値がある!だからあんたはまだ生きるんだ!」気づけばこんなことを言ってた。そうすると女性はこんな時に笑顔になっていた。とても綺麗な笑顔だった。そこに月の光でも当たればとても綺麗だな、と、こんな一大事に呑気なことを思っていると、驚いたことに本当に光が女性の笑顔に当たった。すると女性が何か言いたそうにしているので俺はどうしたのか聞くと女性が「ありがとうあなたは素晴らしい男性です。」そう言って、俺の手にキスをして息を引き取った。
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