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ゴォォォっと、滝が流れている音が聞こえてくる。近くに連れて、一人の若い女子が足を止めた。
「……」
「おい! 早く歩け!」
屈強な男がその女子の手を引く。女子は男の手に引かれて、ヨタヨタと歩み出した。
滝つぼに着くと、小さい鳥居が滝つぼの近くに設置されていた。鳥居をくぐると、すぐに滝つぼへと落ちる感じになっていた。
若い女子達が鳥居の前に並ぶ。目隠しをしていた布をそのままに、今度は両手を縄で縛られる。
ここまで、泣くのをしなかった若い女子達は、急にすすり泣き出した。
「……たくない、死にたくない!」
先程、立ち止まった女子が叫び出す。
急に叫び出した為、村長が黙らせるよう指示する。
「布で口を塞げ!」
若い男子二人が、女子を抑えつけ口に布を噛ませ縛った。すると、女子の叫びに感化されたのか、ほかの女子達も叫び出した。
「村長、どうしましょうか?!」
一人の男子がそう聞く。女子達の両親達が、自分達の娘の側に寄り添う形までなってしまっている。
本来ならあり得ない事態だった。
村長は、「今すぐ、川の神へオナゴ達を捧げろ」と、静かに伝えた。
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