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先ほどの鬼のような姿をした少女は、いつの間にかごく普通の少女に姿を変えていた。年齢的に女子高生といったところだが、ジーンズにTシャツという女性らしくない格好をしている。
ん、この格好はどこかで…
『何で僕と同じような格好を…!』
「わらわとてこんな格好は好かぬわ。この世界の服がわからんから、とりあえず、お前のを適当に複製させてもらった。あのままでは目立って仕方ないからの」
そんなことができるのか。
少し歩くと、僕は横目で少女を見た。
『君は、これからどうするんだい?』
「生憎、この世界のことは何もわからん。しばらくお主の家に厄介になる」
彼女はこの状態なら日本人の少女のような姿をしているが、本体は鬼みたいな何かだ。野放しにしたら何を始めるかわからない。
『わかった。僕の家はこっちだよ』
「うむ、案内せよ」
相変わらずの上から目線だ。
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