39人が本棚に入れています
本棚に追加
/274ページ
僕は率直に疑問をぶつけることにした。
『その前に質問なんだけど、デモンというのはどんな種族なの?』
レイは腕を組むと難しい顔をした。
「どんな種族と言われても…答えに困るのう。そうじゃな…」
レイは近くに置かれた皿を僕の前に置いた。
「これが人。それぞれの世界で文明を築き上げた種」
レイは大皿の下に湯飲みを置いた。
「これがマンゴーシュ。人の中から何らかのきっかけで力を得て…その群れで良くも悪くも注目されることが多い者たち」
レイは大皿の左上に湯飲みを置いた。
「これが神族。生き物たちの願いが具現化し、その者の生活を守るために存在する守り手」
僕が頷くと、レイは大皿の右上に湯飲みを置いた。
「で、これが魔族。人や神の価値観に従わず、様々な目的をもって行動している。わらわのように王の下につく者もいれば、完全に独立している者もいる」
僕は更に首をひねった。もう少し踏み込んだ説明が欲しい。
『悪魔は、僕らマンゴーシュとはどう違うの?』
「そうじゃな…大きな違いは、物理法則を歪める力が強いところかの」
最初のコメントを投稿しよう!