カルチャーショック

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「そういえば、お主はこの世界では平民だと言っていたな。貴金属を取り扱ったことがないのか?」 『そう、だから換金する方法も、正しい鑑定額もわからない』 「なるほどのう…」  レイは考え込んだ。 「では、この世界では何が一番価値を持つのか見極めてから…ということで良いか?」  その考えには賛成だ。レイがこの世界を知らないように、僕もまたレイがどんなものを持っているのかわからない。レイたちにとって容易く手に入るものが、僕らにとって凄く価値のあるということもあるだろう。  時計を見たら、既に19時を過ぎていた。 『とりあえず、夕食を作るよ』  席を立ち、キッチンに向かうとレイは居間からその様子を眺めていた。退屈だったのだろう。僕がコメを洗う音を聞くと腰を上げ、ざるに入ったコメを眺めはじめた。 「お主らは、稲を主食としているのか?」 『そうだよ』 「あんな手間のかかる上に食べづらいものをよく買い込むのう…」
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