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「神族は基本的に生まれた土地を守る。真に警戒すべきは…同族やマンゴーシュじゃろうな」
『同じ魔族が…仲間を襲うの?』
「我らの世界は弱肉強食じゃ。場合によっては親兄弟とだって争う」
状況が読めなくなった。レイはどこかの世界の神や人間たちと争い、そして敗れたのかと思っていた。もしそうなら、異界から魔族が攻め込んでくることはない。
『もしかして、レイって1つの国を巡って、複数の魔族と戦争してた?』
レイは笑みを浮かべた。
「おお、鋭いな! どこの魔族も手頃なカモを探しているからの…大抵の場合、4つ巴、5つ巴になる」
5つ巴。有名な某RPGのラスボス5人が、1つの国になだれ込むような状況か。いくらその世界の守護神がいたとしても守り切ることは不可能だろう。というか、ラスボス同士での潰し合いも始まり、訳の分からない情勢になるのではないだろうか。
「奴らは、わらわが実家に戻って将兵を補充することを恐れておる。既に何人か…刺客が送り込まれているやもしれんな」
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