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『多分、君のデータベースと照合したんだよ』
僕はそう言いながらプロフィール欄を出して彼女に向けた。盟主という欄にレイの名前が記されている。
「勝手にわらわの知識が使われるのか。便利なのか不便なのか…」
とりあえず、レイの怒りも収まったところで、僕は先ほどの男の画像を確認してみた。当たり前だが名前もわかっていないので、ほとんどの欄が?表示となっている。
隣から覗き込んでいるレイも困り顔になった。
「これでは、わかっていないのと同じじゃな」
サラリーマン風の男と、異世界の狼族の男。年齢が違うことから、最低でも2人どこかの勢力に加担する者がいることは明らかだ。
僕はスマートフォンをポケットにしまった。
『狼族ということは、やっぱり強いんだよね?』
「うむ。狼の血をひくマンゴーシュはとても攻撃的じゃからな。組み合えばわらわとてただではすまぬ」
つまり、探り手の僕にとっては天敵に成り得る相手ということか。
僕はカレンダーを見た。そういえば、明日から仕事に行かなければならない。
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