人間嫌い

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 それで二年生の時、道化の冴えが無くなって人気が落ちて行くに連れて苛めを受ける頻度が増す中で自我が確立され、自分をしっかり客観視出来るようになった僕は、人気が有った頃の自分に対する他人の評価が上辺の道化一点に絞られた評価であった事を身を以て痛感し、三年生になってから道化を演じる事に虚しさを感じて演じなくなって様子が暗くなって苛めを受ける中で更にそれを痛感し、更には転校前、面白がられ人気者だったのに転校後、暗くなって苛められっ子になった経験も踏まえ、「他人は上滑りに自分を評価する」と悟るに至ると、自分を正当に評価する為にも自分が暗くなる正当性を証明する為にも自分を主体としての自己と客体としての自己に分けて分析するようになった。
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