美少女その壱

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美少女その壱

 当然ながら僕は大体に於いて誰と居ても怏々として楽しまなくなったが、まだ、中学3年生になり始めの頃は人間嫌いがそれ程、深刻ではなかったし、クラスに顔見知りが多くて割とクラスに馴染んでいたから交友も少しは有った。それにクラスの中で屈指の美少女である中田という女子生徒によく話し掛けられ、宿題の答えを教えてやる等して彼女と関係を持てていた事がせめてもの慰めとなっていた。  実はこの中田は僕の住む家の斜向かいの家に住む土地っ子で僕は引っ越して来て以来、初めて彼女と同じクラスになって彼女に話し掛けられ、それを契機に関係を持つ事になった次第だ。爾来、彼女は僕に積極的に接するようになり、学校へ出校しようと玄関を出る時に丁度、僕と顔を合わせる機会が有ると、必ず彼女から挨拶するようになった。
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