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思い出のクライマックスジャンプ
「いい、リューヘイくん…?」
ナルコさんが静かに言った。
両の目から光が消え、驚くほど冷たい瞳が俺を睨んでいる。
普段からは、想像も出来ない表情だ。
「う、うん。覚悟は出来てる」
俺の言葉を聞いて、ナルコさんはほくそ笑んだ。
ナルコさんは、クラスでも人気のある女の子。明るくて優しくて、俺の憧れの人だ。
そんなナルコさんが、爆発寸前の時限爆弾みたいな重圧を俺に掛けてきている。
クッ…少しでも気を抜いたらやられちまいそうだ…!
だが、俺は負けるわけにはいかない。
彼女の秘密を知る者として、強くなる為に…!
「じゃあ…いくよ…!」
ナルコさんは息を一つ吸い込むと、声を張り上げた。
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