13人が本棚に入れています
本棚に追加
/73ページ
2019:ジオウ→ゼロワン
「ふぅ…」
小さく溜め息を一つ吐いて、俺は椅子にもたれ掛かった。
溜め息と言うと、何かとネガティブなイメージが付きまとうが、今俺がしたのは意味合いが違う。
確かに、夏休みなのに登校日で、休みも半分以上終わっているのに宿題が残っている状態だが、溜め息を吐いて悲観する程のことじゃない。
今のは、感嘆の溜め息だ。
昨日の記憶が脳内で反芻されたことにより、感動が蘇り、自然と出てしまった。
何度思い出してもいいな…『仮面ライダージオウ』、最終回。
俺の名前は田崎隆平。16歳の高校1年生だ。
最初に断っておくが、俺は別に仮面ライダーとかのヒーロー番組が特別好きって訳じゃない。
確かに小さな頃は観てたし、オモチャも買った。
だけど、大きくなるにつれて段々と観なくなっていった。
誰だってそうだろう。
いつかは卒業するし、興味を無くしていく。
…まぁ、俺は戻ってきちゃった訳なんだけど。
最初のコメントを投稿しよう!