2019:ジオウ→ゼロワン

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2019:ジオウ→ゼロワン

「ふぅ…」  小さく溜め息を一つ吐いて、俺は椅子にもたれ掛かった。  溜め息と言うと、何かとネガティブなイメージが付きまとうが、今俺がしたのは意味合いが違う。  確かに、夏休みなのに登校日で、休みも半分以上終わっているのに宿題が残っている状態だが、溜め息を吐いて悲観する程のことじゃない。  今のは、感嘆の溜め息だ。  昨日の記憶が脳内で反芻(リフレイン)されたことにより、感動が蘇り、自然と出てしまった。  何度思い出してもいいな…『仮面ライダージオウ』、最終回。  俺の名前は田崎隆平。16歳の高校1年生だ。  最初に断っておくが、俺は別に仮面ライダーとかのヒーロー番組が特別好きって訳じゃない。  確かに小さな頃は観てたし、オモチャも買った。  だけど、大きくなるにつれて段々と観なくなっていった。  誰だってそうだろう。  いつかは卒業するし、興味を無くしていく。  …まぁ、俺は戻ってきちゃった訳なんだけど。
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