燃える美化委員

私達美化委員の頑張りで２月期が終わる頃には温室いっぱいの花の苗が出来た。素晴らしい光景だった。
( この沢山の花たちが学校中に植えられたらどんなに素敵だろう。)
私は楽しみだった。

冬休みになっても私は毎日お水をかけに学校へ行く。
年が明けて学校へ行ってみると何もない。
お花の苗が一本もない。あんなに沢山あったのに温室いっぱいにあったのに、ないんだ。
学校中探したけどどこにも植えてない。
私達の大切に育てたお花の苗がみんな無くなっちゃった。
私は涙が出た。いつも私の大切なものは黙って居なくなる。
( 先生がお家に持って帰ったんだ。)
と、思った。
(あれだけあれば沢山の人に配れるだろう。
多分みんな凄く喜んでくれたはず。だってあんなに立派な苗だったから。)
冬休みに入る前にクラスの花壇に植えないのは冬休みの間に管理をしないでいいようにという先生の優しさだと思っていたんだ。
私はお腹の出たおじさんの先生が大嫌いになった。