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願い
それから私は毎日、亡き生みの母であるマリア・バルバラさんに、問いかけました。「あなたを慕う可愛い子どもたちをどう育てたら良いでしょう。私は何ができるでしょう」 そして、祈りました。祈っていると不思議と力が湧いてきて、天国からきっと子どもたちの生みの母が私を助けてくれる、そう思えたのです。
祈りは届きました。私たちは確かに守られています。
カールが沈んでいるときは、何となくわかるようになり、そんなときはさりげなく言葉をかけました。そのうちに、カールのほうから私のところに来て、嫌だったこと、悲しかったことをポツリポツリと漏らすようになりました。
少しずつ、お母さんらしくなれたように思います。可愛いカール。母親として育てるつもりが、カールが私を母親に育ててくれたようなものです。
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