おめでたい不祥事

3/25
/315ページ
そうしてはや二十七歳。 披露宴の華やかさから我が身をふと振り返ると、そのギャップをしみじみと感じる。 「どこで間違えたのかな……」 いまだ恋ひとつできず、その気配もない。 挙げ句の果てには苦手な男との縁談がのっぴきならない状況に陥っているのだから。 「ううう」 披露宴の間は意識の外に押しやっていた昨日の悪夢がよみがえり、思わず 顔を覆って呻いた。
/315ページ

最初のコメントを投稿しよう!