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先生の交通費はテレビ局が払ったらしい
「そろそろ、秋月先生が、名古屋駅からタクシーで到着する時間だね」
佐藤部長、時間に細かく、新幹線の到着時間から逆算していた天然なのだろう。思っているが、言葉を飲み込む。立てた書類をトントンと整えながら、気になったことを質問した。
「秋月先生、ご名字は分かるのですが、下のお名前、一花一花どう、お読みするんですか?」
「ごめん、私も知らないだ。私も趣味で小説書いてて、小説投稿サイトで知り合っただけなんだよ。秋月先生で通そう。私が上手に尋ねるから、小手川さんからは聞かないように、良いね」
前もって調べておいてください、しかも、社員はSNSやブログは、原則禁止の規則あるのに、許可もらってるんですか。長い言葉を飲み込む。
「はい、カメラもって。社屋に入るところから、撮影するから」
秋月先生の撮影許可を取ったんだ。プライバシーを尊重する、日奈子は解釈していた。
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