1章 波乱の始まり

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俺には好きな人がいる。この会社にだ…… 美人な女上司ではない、かと言って可愛い後輩の女の子でもない と言うか、その前にその好きな人は女性ではない……そう、ならもう一つしかないであろう ……男性だ 「御ヶ原(おがはら)君……どうしたの?ぼーっとなんて、しちゃって?」 「いえなんでもないです、阿宮(あみや)さん」 脳内で喋っていた瞬間、目の前の人に声をかけられハッとする……なんでもない素振りをして、俺はパソコンの方へと目を向けた そっか、と言いながらパソコンに目線を戻す阿宮さん ……あぁ、なんて可愛いんだ一つ一つの動作でさえもなんだか愛おしい そう俺の好きな人と言うのは、同じ会社の先輩である阿宮さんだ。阿宮さんは俺より4歳も年上なのにも関わらず、なんとおっちょこちょいでお馬鹿さん……しかしそこがダントツに可愛い部分 だが、身長が俺より大きい……まぁ大きいと言っても2~4センチぐらいだ、恋に身長の大きさなんて関係ないのだから そして俺は日課のように目の前の席を利用して、阿宮さんを観察しまくっている。 別にストーカーや気持ち悪い奴……と言われたって構わないぐらいだ、なんだってそのくらい好きなんだからしょうがない ……それにしても可愛い、先輩なのにこんなに可愛いと思ったことなんて人生で1度もなかった。やはりこれは恋…と言うべきなんだろうか
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