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「あ、阿宮さん……あの」
「どうしたの?」
「いきなりなんですが、阿宮さんのお好きな食べ物ってなんですか?」
多分、もしこれが女性だったら…気になるあの人にという可愛い質問なのだろうが。残念なことに俺は男だ、気持ち悪いと思われてもおかしくない
しかし阿宮さんは、上の方を見ながらきちんと俺の馬鹿みたいな質問にさえ答えてくれようとしていた
「そうだねー、やっぱりお肉が好きかな……焼き肉、うん焼き肉かな!」
「かわっ…そ、そうなんですかぁ!?俺もっす~!!」
やっぱりはどうかわからないけれど、お肉という言い方が可愛すぎて思わず言ってしまいそうになってしまった
ここで同じといえば、親近感が湧くのではないかと同意したが俺の好きな物は甘い物で……これは内緒ということにしておこう
「えっ?そうなんだ!じゃあさ今度一緒に行こうよ、俺奢るしさ」
「いいんですか!?是非とも、ご一緒させて頂きます!!」
見えないデスクの下で小さくガッツポーズをして、拳をぶつけてしまい痛いが嬉しい気持ちが上回ってそれどころではない
そのまま阿宮さんをお持ち帰りしてしまいたい……そして幸せな2人の空間で…ベッドにへと……
「じゃあさ、都合も聞きたいし御ヶ原君の連絡先教えてよ」
「えぁ!?は、はい!」
まさか、こんなラッキーな……好きな食べ物を聞いただけだったのに今日の俺のラッキー星座もしかして1位だったんじゃないか?
テンション上がりまくりで、一瞬今何が起きているか半分わからないでいるが、手元に持っていた小さい紙へ自分のメアドを書いて阿宮さんに手渡しする
ただの連絡をする為だけだ、それなのに少し触れれた阿宮さんの手にときめきと幸せを俺は感じてしまった
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