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「……おい、御ヶ原。話ってなんだ」
人気のない所へと田島さんを呼ぶことに成功して、俺は振り返り田島さんの方を見てみると
ちょっとしかめっ面をしていて田島さんはさっき買った珈琲の缶を手のひらで転がして、鋭い目付きで俺を睨む
「そ、そんなに睨まなくたっていいじゃないですか……その田島さん…阿宮さんと同期なんですよね」
「……それがどうした?」
「じゃ!じゃあ阿宮さんの苦手なものとか弱点とか、知ってたりするんですか!?」
俺は問い詰めるかのように身体を思いっきり、田島さんにへと近付けて目をじっと見つめる
「…近い、ちょっと離れろ……あと息が荒い、少し落ち着け」
田島さんは俺の顔を引き離しながら、呆れため息をつき冷静な態度のまま持っていた缶をポケットにしまう
しまうと同時に、俺へと顔を向けて何だか引かれているか…そんなような視線を感じる
「なぁ、ちょっと質問して良いか?」
「はい!なんですか!?」
流石に俺が無双に質問責めは失礼だろうと思い、背筋を伸ばして言葉を返す
「なんでそんなことを知りたいんだよ?」
「俺が阿宮さんが好きだからです!……他になにか問題でも?」
首を傾げそう言ってみれば田島さんは、問題ありありだろうという顔をして初めて困惑した表情をみせた
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