最終章 バカみたい

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「……田島さんって、俺のこと…すっ…好きとか言うくせにたまに貶して…分からないんですけど」 言葉に躊躇するもムッとした表情は変わらず、寝転がったままの足に蹴飛ばされて下に目が行く。今更だが俺は中途半端に脱いでいて、こいつは半裸だった 「言うだろ、好きな子程…意地悪したくなるって」 「小学生じゃないですかそれ、俺のこと童貞とか馬鹿にしといて……人のこと言えるんですか…」 少しはだけながらも、シャツで太ももが隠れそれがまたそそられそうになり……いきなり顔をグイッと動かされて瞬きをする 「どこ見てるんですか、スケベ」 「さっきまでスケベだった身体を見てたんだよ」 「発言までスケベ!」と顔を掴めれていた頬を軽く叩かれる、それに少し顔を歪ませ手を掴み目をじっと見つめる このままくだらない話をして眠るのもいいかもしれないと思ったが、そんなことをしていれば夜が明けてしまいそうな気がする……そして何よりだ…… 「……御ヶ原、風呂。入んぞ」 「……ふ、風呂?」 「汗かいたまんま、寝たら風邪引くだろうがボケ……シャワー浴びて体洗ってりゃ、そのうち風呂の湯も溜まる」 自分の身体を起こして乱雑に脱がした服などを掴んでいれば、御ヶ原はボケっとして顔でこちらを見ていくる 「…何してんだ、お前」 「えっ……だって、田島さん入るんですよね?じゃあ俺待ってなきゃ…でしょ?」 ベットの上で膝を曲げ体育座りして首を傾げてくる、その姿に一瞬だけ体が止まるもため息をつきながら手首を掴む 「一緒にだよ、バカ」 引っ張り寄せて体を立たせグッと腰をひく、それに目を丸くして固まる顔へとデコピンをする 目を瞑るもこちらをじっと見て、やっと言った言葉が頭の中で処理出来たんだろう顔が徐々に赤くなるが分かる 「い、いいっしょ!?や、やだやだ!!」 「……なんで?」 「だ、だって……その……」 離れようとはしないものの顔を逸らされて、手をやっていた細い腰を力強く引き寄せて耳元へと顔を近づける 「裸なんざ今更だろ……まぁでも、手を出さないって約束は出来ないな」 それを言い顔を離せば先程よりも、顔をタコのように真っ赤にした御ヶ原に声を出して笑ってしまい拳で肩を叩かれる 「このドスケベ!!ド変態!!」
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