失敗

1/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ

失敗

「おい!ラックダス!」朝起きて最初に聞いた言葉だ。時計を見ると、深夜2時!?あら? いつも5時には集合のところを6時まで寝てる俺だが、なんでこんな時間に隊長が? 「隊長、まだ2時ですよ」と言うと 「そんなことわかってる!緊急事態だ」 うそでしょ!緊急事態なんて初めての私には 何が何だか分からず周りに流されながらなんとか準備完了。俺は防衛部隊に入ってまだ2年の新人、しかし俺には才能があるらしく何度も賞を受賞した。緊急事態はベテランの仕事なはずだが、なんて考えてると、小学校からの幼馴染のマイクが「うるさくてねれやしねーよ」と言った「マイク、お前は出動しないのか?」と尋ねると、「2年目で出動する奴なんて、お前だけだよ」俺はちょっと自分の才能を誇らしく思った。「ラックダス!早くファイターに乗りり込め!」隊長がまた怒鳴った。俺はマイクに行ってくると伝えて 急いで乗り込んだ。俺のファイターは青色でスラッとした形のファイター。機動性に優れているものだ。乗り込むと司令室からの連絡が入った。「今回の目標は小さなファイターが20機、しかしレーダーにはその20機の何キロか後ろに母船レベルの飛行船を確認している相手の目的はこの近くの町カルタの破壊」 カルタ!?なぜ俺がここまで驚いたかと言うとカルタと言う町には、地上都市の4分の1を補う巨大エネルギー倉庫があるからだ。 「今の話は聞いたか!急いで全機出動せよ」 隊長の連絡と同時に全機一斉に飛び立った 「ファイターを確認、攻撃を開始!」そう言って俺は攻撃開始した。とにかく 敵ファイターの後ろに入り込め、そう訓練で習ってきた。今まで何度も成功してる、いつも通り攻撃していく「一機撃墜」最初にこの報告を入れたのは俺。それからも順調に撃墜ついしていったすると、こちらの一機が不具合を起こしたと言う報告が入った、その 一機ってのがなんと俺の隣を飛んでる ファイターだった。隣に気をつけていると前から敵ファイターが接近してきた。しかしそのファイターは運良く?と言っていいのだろうか、隣のファイターに攻撃したのだ。攻撃は隣のファイターの翼にあたり、そのファイターが回転しながら落ちていくと、思いきや、こちらに近づいてくる!急いで避けようとしたが激突。こちらも操縦がきかなくなり、敵ファイターに打たれた。初めての失敗 頭が真っ白になり気絶した。目を覚ますと、そこら中に綺麗な青い宝石が見えた、綺麗に輝いている。まるで失敗した俺をあざ笑うかのように。いや、宝石なんかじゃない、ここは、海だ!急いで水面へ泳いで上がる。なんとか俺は生きているようだ。上をみると、司令室から報告のあった大きな飛行船がカルタに向かって大砲を打っている。カルタは大きな火をあげていた。この戦いを諦めた瞬間に体中に激痛が走った。どうやらあちこちが折れてるらしい。この後なんとか救助された俺は病気のベットで寝たきりの状態。隊長は怪我が治ったら俺に戻ってきてほしいみたいだが、戻る気は無い。この体が空を怖がってる 空を嫌ってる、ファイターを見るだけで鳥肌が立つ。どうやらあの失敗がトラウマになってしまったようだ。怪我が治りひさびさに地上に降り立った。ずっと防衛部隊の母船に乗ってたから。俺はトイトルという小さな田舎町に小さな小屋を建て、小さな畑で小さなじゃがいも育てて、暮らしている。マイクともあれ以来全く話しておらず、お互いどこにいるのかも知らない。防衛部隊にもどこに住んでるかなんて報告してないし。俺はこの生活が結構好きだ。かれこれ20年、空とは無関係な生活を送ってきた俺だが、ある一人の少年によって俺の人生は大きく変わっていく。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!