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「んでもって、全く変じゃねえ。
ありゃただの営業トークって奴だろうがよ……」
奴は負傷した戦士の如く、力なく笑った。
先ほどの発言は彼の手慣れた躱し方、所謂常套句なのだろう。
そう分かっても、腑に落ちないこの感情はなんだろうか。
「――それで、ご用件は?」
「ああそうじゃ。昨夜からペロが帰らんのじゃ。すまんが探してくれんかの」
そう言うと、彼女は申し訳なさそうに眉を下げた。
――要は、飼い猫がいなくなった、ということらしい。
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