963人が本棚に入れています
本棚に追加
******
『ブルーサファイア』に辿り着くと本館の入り口から、花実さんが出て来た。
大輔さんとは一回り以上年が離れている。
花実さんは長年交際していた彼氏と破局、その傷心旅行に天空島に訪れ、「ブルーサフィア」に宿泊し、大輔さんに優しく慰められた。年の差から感じる包容力と大輔さん自身の面倒見の良い性格に花実さんの方が惚れて、横浜から移住して結婚、一人娘の舞海ちゃんが生まれた。
「お久しぶりです。花実さん」
「元気だった??凛香ちゃん」
互いにハグし合い、再会の喜びを交わした。
「舞海はまだ学校なの…もうすぐで帰って来ると思うから・・・」
「まずは中に入って、お茶飲みましょう。凛香ちゃん」
「はい・・・」
「俺は漁港に行って、頼んでいた魚とり行って来る」
「うん」
大輔は軽トラから凛香の荷物を下ろすと、再び運転席に乗り込んで、漁港に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!