思わぬ宿泊客

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私は、窓際の二人掛けのテーブル席に腰を下ろし、一人で大輔さんの作るフレンチのフルコースを食べていた。 要予約のコース。 急に現れた南条さんの分はなかった。 南条さんは何を食べているんだろう・・・ 島の食材と獲れたての魚を調理した見た目にも美しい料理を口に運びながら、彼の事ばかり気にしていた。 「凛香ちゃん」 白いコック姿の大輔さんが私の席に来た。 「どうだ?俺の料理は・・・」 「美味しいわよ・・・大輔さん」 「今日獲れたばかりの大物の魚だからな・・・」 「私の為にありがとう・・・」 「じゃあな」 忙しい大輔さんは私と簡単な会話を交わし、厨房へと踵を返して行った。
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