思わぬ宿泊客

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私は南条さんの食事を気にして、食後に外出し、コンビニに急ぎ足で向かった。 メインストリートにあるコンビニはバーやお洒落な南国風のテラスレストランの並びにあった。 店のネオンが輝き、若者たちがテラスのテーブル席を囲んで、カクテルを飲みながら談笑する光景が目に入った。 過去に・・・拓郎とその店で食事をした事があった。 当時の私は未成年で、酒は飲めず、ジュースを飲んでいた。 拓郎は煙草を吸い、酒を飲んでいた。 二歳違いであったけど、私には拓郎が大人の男に見えた。 拓郎を忘れられない理由は私にとって初めて付き合う男性で、初めての男だったから・・・ 私はコンビニに駆け込んで、南条さんのお弁当や缶ビール、牛乳やパックコーヒー、朝食用のパンや卵、野菜をカゴいっぱいに詰め込み、レジに向かった。
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