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私は申し訳なく思い、彼に朝食を準備した。
「どうぞ…召し上がって下さい・・・」
「普段から料理しているようだな・・・」
「まぁ・・・」
南条さんは最初に目玉焼きをフォークとナイフで切り分け、そのまま口に運んだ。
「醤油とかつけないの?」
「何もつけない」
「そうなんですか・・・」
「拓郎さんは醤油付けていたの?」
「あ・・・まぁ・・・はい。二人を重ねてすいません・・・」
彼は目玉焼きを完食、トーストを齧り、コーヒーを口に含んだ。
「何かの縁だ。俺が君の婚約者の拓郎さんになってやるよ」
「えっ!?」
私は南条さんからの思わぬ提案に鳩が豆鉄砲を食べたような顔になった。
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