二度目の夜

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その日の夜はバルコニーで、バーベキューコンロをレンタルして、二人で満天の星空と海を眺めながらバーべキューを楽しんだ。 「もう焼けてますよ」 「いえ、もう少し焼かないと・・・」 ジューシーな肉汁が網の下の煌々と燃える炭火の中に滴る。 彼がトングで掴み、焼き立てのカルビ肉を私の皿に載せた。 「ありがとう」 「どういたしまして」 「南条さんも食べてますか?」 「ここに自分用にと肉を取り分けてるよ・・・」 彼は私に自分の皿に盛られた肉を見せた。 「私の分よりも多くないですか??」 「俺は君よりも体格大きいし、肉が好きなんだ」 彼はそう言い放ち、私の皿に焼けたソーセージを載せた。
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