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「行け。千冬!」
「どおりゃあ~!!」
多数の言葉に千冬がドアに向かって回し蹴りを浴びせた・・・。
しかし、ドアは大きな音を立てはしたものの・・・開く気配はなかった・・・。
「あのさあ、ドアノブ回したら開くんじゃあ・・・。」
さっきゅんの言葉に、多数が慌ててドアノブを回した。
私は銀玉鉄砲を構えるりうじの横に立ち、パチンコのゴムをぐいっと引っ張った・・・。
ドアノブを回すとドアが軋んだ音を立てゆっくりと開いた・・・。
中をのぞくとそこにはベッドに座って・・・こちらを見ている少女の笑顔があった・・・。
ただ、その少女の着ている服・・・膝から下の右足が無いのが私たちにも分かった・・・。
「わっ!」
またまた多数が叫んだ・・・。
歳は私たちより少し上くらいの少女は私たちに向かって可愛らしい口を開いて言った。
「強盗さんとはちょっと違うわね・・・。」
その言葉に多数が答えた。
「ぼ・・・ぼ・・・ぼく・・・僕・・・達は、金鯱少年探偵団だ。」
多数の言葉に少女は、にこりと笑って言った。
「さっきから賑やかだなあ・・・とは思っていたのよ・・・。
まさか、少年探偵団一行がお見えになるとは思わなかったわ。」
少女はそう言うと、くすくすと笑った。
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